FOG JOURNAL

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Humble and Grand in California USA

カリフォルニア州 ベンチュラで「Humble and Grand」という ホームスタイリングの shop を経営する姉妹の Lauren と Erin 。シンプルで便利、そして美しく、丁寧に作られたものをセレクトした店内には素敵なものがたくさんありました。「fog が大好きよ!」というふたり。今回は「一つじゃ足りないからトップ 3 をあげるわ!」と好きな製品を 3 つ教えてくれました!


写真の左が Erin、右が質問に答えてくれた Lauren です。

Humble and Grand
Q.お店をオープンしたのはいつですか?またオープンしたきっかけは?
How and when did you start your store?

私たちは 2017 年に「Girl and the Abode」という名前でオープンしました。ホームスタイリングとオーガナイズ事業の延長線でした。クライアントやお客様が、美しく機能的で、長持ちする家庭用品を購入できる場所を作りたかったの。
お店をつくることは情熱的なプロジェクトだったわ。最初はうまくいくかわからなかったのだけど、私たちが大好きな素敵なビジネスの側面になっていったわ。そして、シンプルさと完璧さを求めてお店の名前を変更することに決めたの。「Humble and Grand」(つつましく、そして壮大に)という名前は、私たちの価値観をよりよく伝えてくれると感じたのよ。
謙虚な姿勢によって、すべてが壮大になる。私たちが販売しているのは、家にあると気分が良くなり、美しさを添えられるような、気取らない(humbleな)製品なの。

We opened Humble and Grand back in 2017 under the name Girl and the Abode. It was created as an extension of our styling and organizing business. We wanted a place for our clients and customers to be able to shop for beautiful, functional, and sustainable homewares.
The Shop was a passion project. We did not know if it would be well received, but it has turned out to be such a lovely addition and an aspect we love so much.We decided on the name shift because we are driven by Simplicity and striving for contentment. So we felt that the name Humble and Grand communicated our values in a better way.
Through humility, everything can be grand. We sell humble products that add a sense of beauty and that you can feel good about having in your home.


Q.あなたのお店の特徴を教えてください。
What is the feature of your store?

シンプルであることは、私たちのショップの中心にある考えです。
便利で美しく、丁寧に作られた製品を信頼しています。また、"less but better" (少なく、しかしより良く)という考えを強く追求しているわ。だから、Fog Linen は私たちにほんとにぴったりなの!

Simplicity is central to our store.
We believe in well-made products that are useful and beautiful. We also firmly follow the idea of less but better. Fog Linen, therefore, is quite the perfect match for us.


Q.あなたのお店がある街はどんなところですか?
What is your city looks like?

私たちはロサンゼルスから北へ約 60 マイル、カリフォルニア州ベンチュラの西の端に住んでいます。
ここはパタゴニアの本社があるところ。彼らは、私たちのコミュニティがより持続可能な考え方をするよう、とても良い方向性を示してくれていると感じるわ。
この町は気取らない小さなビーチタウンで、職人や起業家たちが懸命に働いている姿がとても素敵なの。
一年中天気がよく、近隣の都市に比べれば生活もゆっくりとしているわ。

We live in the west end of Ventura CA, about 60 miles north of Los Angeles.
It's the home to Patagonia's original headquarters. I feel they have set a very good tone for our community to think more sustainably.
It's a very unpretentious little beach town with such lovely hard-working artisans and entrepreneurs here. We have lovely weather year-round and the quality of life is slower than in other cities nearby.

Q.Fogを知ったきっかけは?
How did you get to know fog linen work?

Fogのことは何年も前から知っていて、Yumikoさんが築き上げた美意識や価値観が私たちの会社と一致することもわかっていたわ。私たちが Fog の商品をお客様に紹介することは、自然なことだったのよ。

I had known of Fog Linen years and years ago and knew that the aesthetic and values that Yumiko had built her company on were in alignment with ours. It was a given that we would share Fog Linen Products with our customers.

Q.Fogのお気に入りの商品はなんですか?どういうところが好きですか?
What is your favorite fog linen item? How do you like it?

ひとつじゃ足りないから、トップ 3 をあげるわ!
真鍮のオーバルトレーがお気に入りよ。いろいろなお部屋で、いろいろな使い方ができるの。また、異なるスタイルのセットで使えるのもいいわ。
もうひとつのお気に入りは、オーブンミトン。このサイズと使い心地のよさは、みんなに大好評!
私たちはホームスタイリングを仕事にしているので、真鍮のトリプルフックも大好き。とても機能的で美しいのよ!

We don't just have one! I will share our top three!
We love the Brass Medium Oval Tray. It can be used in so many different rooms and in different ways. It is also nice because it can be used across different style sets.
Another top favorite is the oven mitten. Everyone loves the size and how comfortable it is!
Because we work in home styling and organizing we also love the brass triple hook! It's such a functional and beautiful piece!



ラ・パレット

fog shop の近くにあるおすすめお店をご紹介。ぜひ帰り道に立ち寄ってみてくださいね!


下北沢小田急線の東口から歩いて 5 分程。
ビルの 2 F にあるラ・パレットは、私たちも大好きなちょっと懐かしい雰囲気のカフェ。
なんといったらいいのでしょう、大好きな親戚のおばさんの家にいったときのようなほっとする感じがあるのです。
お店の方は皆さまとっても丁寧で親切でキッチンにいる方は花柄の三角巾をされていてかわいいのです。
メニューにあるサンドイッチやスコーン、ケーキなど、どれひとつとってもきちんとおいしく、一度行ったらまたつい足が向いてしまいます。
写真は本日のランチ、チキンのサラダのマフィン。
サラダのドレッシングもおいしくて、デザートがついて 1,300 円です。
この日もとっても混んでいて、店内の写真は撮れなかったのが残念。
お土産に買ったケーキも大きめの素朴なケーキ。
とっても美味しかった!



Shop Little House in NY USA

ニューヨークから北へ 2 時間。ウッドストックという町に Shop Little House はあります。そこにはオーナーの Jojo がセレクトしたどこか懐かしいような魅力的な商品がたくさん。shop をオープンして 8 年。fog のアイテムはずっと取り扱ってくださっているのですって!


Shop Little House

Q.お店をオープンしたのはいつですか?またオープンしたきっかけは?
How and when did you start your store?

お店は 2014 年 10 月にオープンしました。
その頃、街に心地が良く実用的なアイテムを自分たちの家に求める人々が移り住んできていたのですが、当時は日用品を扱うお店がなかったのです。
The shop opened October 2014. There was not a home goods store in town at the time,
and people were moving into the area needing cozy and practical items for their new homes.

Q.あなたのお店の特徴を教えてください。
What is the feature of your store?

お店は「supplies for modern pioneers」(現代の開拓者のための用品)と謳っているのですが、それはその土地の環境を反映したモダンとヴィンテージのハウスウェアをミックスしたアイテムを指します。
取り扱っているアートやガラス製品などのヴィンテージアイテムは、個性を演出し、どれもユニークな一点ものです。
I say "supplies for modern pioneers" that includes a mix of modern and vintage housewares that reflect the local environment.
The vintage items, like art and glassware, add a lot of character and are all unique, one-of-a-kind items.


Q.あなたのお店がある街はどんなところですか?
What is your city looks like?

ニューヨーク州ウッドストックは、ニューヨークから北へわずか 2 時間、ハドソン川流域とキャッツキル山地の自然美の中心に位置しています。
100 年以上前からアーティストコロニーとして知られ、1969 年の革命的なウッドストックコンサートはこの地で考案されました。
アメリカで最も有名なスモールタウンのひとつと言われています。
Woodstock, NY is located in the heart of the natural beauty of the Hudson River Valley and Catskills Mountains, just 2 hours north of NYC. The area is known as an artist colony for over 100 years and the revolutionary Woodstock concert in 1969 was conceived here. It is referred to as one of the most famous small towns in America.

Q.fog linenを知ったきっかけは?
How did you get to know fog linen work?

NY Now の展示会に初めて行った年に fog に出会いました。それから今まで 8 年以上、fog の商品を取り扱いできてとても幸せです!
I found Fog Linen the first year I went to the NY Now trade show. I'm very happy to be selling Fog Linen products for over 8 years now!


Q.fogのお気に入りの商品はなんですか?どういうところが好きですか?
What is your favorite fog linen item? How do you like it?

キッチンタオルも、真鍮や木製のキッチンツールも大好きです。
私の考える素朴でモダン、そして快適で美しい感覚と調和していて、製品の品質もすばらしいのです。
I love both the kitchen towels and all the brass and wood kitchen tools. These mix well with my rustic, modern and comfortable aesthetic, along with the really great quality of the products.



大根と梅干しのサラダ

美味しいイタリア食材を販売するブランド、カーサモリミ小林もりみさんから届く素敵なレシピ。
casa morimi の YouTube はこちらから。


みなさま、イタリアからこんにちは!
1 年のスタート、どんな風にお過ごしでしょうか?
私は年始にベルギーの自然の中にある修道院で、茶道の合宿に参加していました。
朝 7 時の座禅に始まり、午前と午後のお稽古、そして夕食前にまた 1 時間ほど座禅。
夕食後は暖炉の前で、ヨーロッパ中から集まった多国籍な茶道仲間とそれぞれハーブティやワインを片手におしゃべり。
このセミナーは、ローマ在住でヨーロッパに裏千家茶道を広められた、日本人の大先生の下に毎年行われているのですが、コロナ後 3 年ぶりに開催。
先生は 87 歳のお誕生日を迎えられたところ。
朝から晩まで、私たち皆と同じようにスケジュールをこなしながらご指導くださる、その超人ぶりに改めて驚きました。

前置きが長くなってしまいました。
毎年楽しみにしている、素晴らしいセミナーなのですが、唯一ちょっと辛くなるのがお食事。
スープ、チーズ、ハムなどなど、普段あまり食べないものが多く提供され、また野菜中心で生きている東洋人としては、ご飯が、酸っぱい味などが恋しくなりました。
帰ってきて、山のような野菜を日々いただいていますが、そのうちの一つのサラダをご紹介させてください!

大根と梅干しのサラダ
材料
大根 
梅干し(種をとる)
EXVオリーブオイル

• 大根は皮を剥き、細切りにする。
• 梅干しを潰し、オリーブオイルとよく混ぜる。
• 大根とよくあえて、お召し上がりください。

梅干しの酸っぱさと塩気で、調味料は特に加えません。
お好みで鰹節やごま、あるいは紫蘇を加えても。
どのくらい梅干しを使うかは、オリーブオイルと混ぜるかはお好みで。
結構日持ちもします。
*大根は新鮮なもの、オリーブオイルは品質の良いものを選んでどうぞ。
呉豆腐

美味しいイタリア食材を販売するブランド、カーサモリミ小林もりみさんから届く素敵なレシピ。
casa morimi の YouTube はこちらから。


明けましておめでとうございます!
みなさま、どんなクリスマスとお正月をお過ごしになりましたか?
みなさまにとって、心安らかな一年となりますように。
ご馳走三昧の日々、そろそろさっぱりとしたものがいただきたい方も多いのでは?

新年初めての簡単レシピは、長年フランスに住む私の友人が教えてくれた呉豆腐をご紹介させてください。

フランス料理のプロで長年お料理教室を主催していた友人・深川百合子さんが、フランス料理のブラマンジェのレシピにヒントを得て、呉豆腐を発案。
まるで湯葉か豆腐のデザートを食べているようなおいしさなのです!

日本では葛や片栗粉でできるそうですが、ヨーロッパではアジア食材店のタピオカ粉を使えば簡単にできるとわかりました。
温かくても、冷やしてもおいしい一品です。
わさび醤油、あるいはだし醤油、はたまた黒蜜なども Good!

材料 6 人分
豆乳 (甘くないもの) 500 ml
豆乳クリーム (豆乳の生クリーム)200 ml
タピオカ粉(あるいは片栗粉)70 g

•鍋にタピオカ粉と豆乳と豆乳クリームを合わせたら、中火にかける。
•泡立て器で常にかき混ぜる。少しずつ感触が重くなってくるのがわかる。
•かなり重くなってきてもったりし、泡立て器で持ち上げられるようになったら火を止める。
粗熱を取ったら、ぴっちりと表面にサランラップをかけておく。
•まだ温かいうちにいただいても良し、冷めてからいただいてもよし、辛くいただくもよし、甘くいただくもよし。
お好みでどうぞ。

*豆乳と豆乳クリームは賞味期限が比較的長いので便利です。
どちらも甘くないタイプを使用してください。結構日持ちもします。
Hi Monsieur

fog shop の近くにあるおすすめお店をご紹介。ぜひ帰り道に立ち寄ってみてくださいね!


fog から鎌倉通りをてのんびり歩いて 10 分ほど。
小さな看板が見えたらそこが Hi Monsieur (ハイ ムッシュー) です。
店内には世界中から集められたチャーミングな雑貨がたくさん。
どれも一見あまり繋がりがないように見えるのですが、不思議とお店の中でしっくりとなじんで落ち着く空間になっているのは、オーナーの大石さんのセレクションによるものに違いありません。


自分へはもちろんのこと、誰かに何かを送りたくなってしまう感じ、おわかりでしょうか?


そうそう、こちらは美味しいコーヒーがいただけるカフェでもあるのです。
後ろ姿の方はコーヒーを淹れてくださる大石さん。


訪ねたのはちょうど水曜日。
Hi Monsieur では水曜日と金曜日においしい MY PICNIC のドーナッツが販売されています。



シンプルでオーソドックスなシナモンドーナッツ。
懐かしいような味わいで最高に美味しいのです。
外のテラスで美味しいコーヒーと一緒にいただくのがおすすめ。
ぜひ訪ねてみてくださいね!
(ドーナッツの販売は 1 / 11 ( wed ) からスタートです)。
谷口 祐子さん

今回の Around Fog Linen に登場してくださったのは料理家の谷口祐子さんです。谷口さんは去年、Chantal (シャンタル) という食のブランドをスタートされました。そこには季節の果物を使ったコーンフィチュールやシロップ、オリジナルのマスタードなど、とびきりの美味しさがずらりと並んでいます。その美味しさはいったいどこから生まれるのでしょう?さっそく伺ってみました!


Q.ご自身のことやお仕事を教えてください。
A.料理の仕事をしています。
今年 2 月までカウンターで料理を出すお店をしておりましたが卒業して、4 月からエピスリーブランド Chantal (シャンタル) をはじめました。
ずっと続けている、「暮らすクラス」( 料理と暮らしのレッスン ) は 15 年目になります。

Q.ご家族の構成は?
A.母と息子と 3 人家族です。

Q.1 日のうちで一番好きな時間帯は? そしてどんなことをしていますか?
A.毎日の朝食が、とにかく楽しみです。
コーヒーとパン、小さいオレンジジュースとチーズ、コンフィチュールがいつものスタイルです。
そんなにいつも時間がないので、とにかく味わいます(笑)。


Q.暮らしの雑貨を選ぶときに大事にされていることは?
A.素材の良さと作り手の想いを大切にしています。よいものは長持ちしますし、作り手の方と共感できたものはずっと使うと思うので。


Q.雑貨をよく買いに行くお店はありますか?
A.いつもは行けませんが海外に行った時に買う事が多いです。


Q.fog を知ってくださったきっかけは?
A.主人が昔からオーナーの関根さんにお世話になっていましたので 20 年以上前に知り合いました。
まだ日本でリネンがそんなに使われていない時代から、ここまでリネンを生活に定着させた事は素晴らしいと思います。

Q.ご自宅で fog の製品をお使いですか?お使いの場合はどの商品をどんなふうに?そしてお気に入りの点を教えてください。
A.肌触りの良いリネンとシンプルなデザインが気に入ってます。
長く愛用しているフルエプロンはその日のお洋服に合わせて、色や柄を選ぶのも楽しみです。


Q.今後、fog に作って欲しい商品はありますか?
A.バレエ (ジムとか) や旅行に持って行くような巾着袋 (大中小) 。
着替えやタオルなど仕分けできるリネンの袋があったらなと思います。

Q.これからチャレンジしてみたいことがあったら、教えてください。
A.もっとお料理を召し上がって頂ける自分の場所が欲しいです。
お店なのかアトリエなのかはまだ分からないのですが。
ミートボールのバルサミコ酢煮込み Polpettine stufate con Balsamico

美味しいイタリア食材を販売するブランド、カーサモリミ小林もりみさんから届く素敵なレシピ。


みなさま、イタリアよりこんにちは!

いよいよクリスマス直前、いかがお過ごしですか?
イタリアは多くの事務所などが 24 日から来年の 8 日までお休みに入るため、街がなんだかとても慌ただしい感じです。

あちらこちらの街角に美しくクリスマスのライティングが施されています。
YouTube にドゥオモのクリスマスツリーや、クリスマスマーケット、市場の様子などをアップしておりますので、よろしければご覧になってみてください。
La Cucinetta ミラノクリスマス 大聖堂のクリスマスマーケットなど

今日は集いの席に使っていただけそうな、ひと皿をご紹介させてください。

ミートボールのバルサミコ酢煮込み
材料 3 ~ 4 人分

合挽き肉 400 g ( 写真は牛挽肉100 %です、お好みで )
削ったパルミジャーノチーズ 大さじ 2
パン粉 大さじ 2
牛乳 大さじ 2
塩・胡椒
揚げ油 適量
バルサミコ酢 50 cc

作り方
• 挽肉をボウルに入れ、パルミジャーノチーズ、パン粉、牛乳、塩・胡椒をする。
• 食べやすいサイズのミートボールにする。
• ミートボールを素揚げする。表面が色が変わったらすぐに引き上げる。
• バルサミコをお鍋に入れて中火にかけ、少し沸騰したらミートボールを入れる。
• たまにひっくり返しながら、バルサミコ酢を絡めながら火が通ったら出来上がり。

* バルサミコ酢は添加物を使っていない、ブドウ100%でできたものがおすすめです。
また熟成が進んだものでなく、2 年ものぐらいがおすすめです。
* 私はたまたま合挽き肉が手に入らず、牛肉 100 %で作りました。お好みでどうぞ!

みなさまのクリスマスシーズンが素敵なものでありますように!
Merry Christmas! Buona Natale!!
蕎麦切り 正音

fog shop の近くにあるおすすめお店をご紹介。ぜひ帰り道に立ち寄ってみてくださいね!


一人でさらりと食べたい時、女友だちとゆっくりおしゃべりしたい時、おすすめなのがこちらのお蕎麦屋さん「正音」。
井の頭線 下北沢駅西口から fog とは反対方向に歩いて数分の場所にあります。
端正な、ということばがぴったりな店内にはカウンターも付いているから一人でも安心。
後ろのテーブル席にはおばさま方が二人、日本酒などのみながらゆっくりおしゃべりしていたりしてとても良い感じです。


私がいただいたのは九条ねぎおろしそば(辛味大根)1,300 円。
さっぱりしたお汁でおいしい!


メニューをみるとおつまみもいろいろ種類があって夜もきっと良いに違いありません。
打ち立てのお蕎麦とおつまみと日本酒は素敵な組み合わせ。
まさに大人のためのお蕎麦屋さんなのです。




石川隆児さんインタビュー


大人気の陶芸家、石川隆児さん
ご縁があって今回 fog ONLINE STORE で石川さんがプロデュースされた製陶所での製作による器「オクトゴナル プレート」を販売させていただくことになりました。
今回は石川さんに、陶器について、そしてオクトゴナル プレートについていろいろお話を伺いました。


( fog )
6 月にあった檸檬とラクダさんの出版イベントの時に素敵なお皿にお菓子が並べられているのを見て、お皿の作家さんについて檸檬とラクダさんに伺ったのが、石川さんを知ったきっかけでした。
そのイベントの時に石川さんも fog にいらしてくださったのですよね。
石川さんが fog を知ってくださったのはその時ですか?

( 石川 )
以前から、身近なお客さまから fog さんのお話はお聞きしていました。
そんな中、静岡で馴染みのある檸檬とラクダさんの書籍出版イベントで伺ったのが初めての訪店でした。

( fog )
いらしてくださったすぐ後に fog で個展を、と言ってくださったのですよね。
それで 9 月の初めに 2 日間、個展を開催してくださり、たくさんのお客さまにいらしていただきました。
その時は事前予約制でおひとりさまご購入は 2 つまでということだったのですが、2 日目のお客さまにも作品を選んでいただけるようにと、最後の時間枠までいろいろな種類の器が並んでいて、石川さんのお客さまへの心遣いや、ご準備の入念さに感心しました。
そして、fog のことをご存知ないお客さまにもいらしていただいて、fog shop もご覧いただく機会を作っていただき、ありがとうございました。


石川さんは日本各地で展示などされていますが、展示の場所はどんなふうに決められているのですか?

( 石川 )
展示会をさせていただく場所については、その場の空間や、お会いした人とのフィーリングのようなものを頼りにしています。
空間については、その場に入った瞬間にわくわくしていたり、人についてはお話ししていく中で、この人とやりたいと自然と思えれば、こちらからお願いをさせていただいています。

( fog )
石川さんがそもそも陶芸家を志すことになったきっかけを教えていただけますか?
作家歴は何年くらい? 

( 石川 )
大学進学の時に美術学科に進学し、そこで陶芸を学びました。
その時には「陶芸家になる」といったヴィジョンはなく、ただ作ることや技術が身につくこと、新しいものに触れることなど、学びの状態が楽しかったのだと思います。
その中で先輩との展示会や活動を通して、作家さんの存在を知ることになり、自身もその道を進むようになったという感じです。
作家歴としては、8 年ほどになるでしょうか。

( fog )
どんなところで制作活動をされているのですか?

( 石川 )
東京都内で制作をしています。
身近な方からのご縁で、制作の場をご紹介いただきました。

( fog ) 
今はさまざまな形の器を作られていますが、初めに作られたものはどの形ですか?

( 石川 )
陶芸に触れた頃はロクロの練習も兼ねて、湯呑みから取り掛かりましたが、今の白い器を始めた頃は、手探りで小さな小皿から作り始めました。
そこから、マグカップ、オーバル、八角皿へと展開して、それが今では定番の器となっています。


( fog ) 
石川さんの器作り、なにかテーマなどはありますか?
食器の形、作られるうちにどんどん新しい形に変わっていくのでしょうか?

( 石川 )
テーマは特にないと思いますが、マグカップなどは、比較的シンプルで現代的な造形の傾向があります。
お皿については、アンティークを参考にして取り組んできました。
マグカップなど、ロクロでつくるものについてはその時その時で若干、形に違いが出ています。
オーバルや八角皿など、型を用いる形については、型が決まっているため大きな差は出にくいですが、焼成後の歪みについては、ロクロのものよりも個体差が出やすくなっているのが面白いところです。

( fog ) 
石川さんの器にはどれにも石川さんご自身のサインやマークなどありません。
それが潔くて素敵だなと思うのですが、これははじめから?
マークなど入れないのはなぜですか?

( 石川 )
そうですね。「器は暮らしの "道具" 」と認識しているため、必要以上の作り手の気配はいらないと思っています。
作り手の気配は形だけで充分伝わると思っています。

( fog )
fog での展覧会は今年は 2 回目。
今回は石川さんの作品と、そして新たに陶器メーカーさんに生産を依頼されたお皿のお披露目なのですよね。
普段はご自身で器を作られていらっしゃいますが、陶器メーカーさんに生産を依頼されることになったきっかけを教えてください。

( 石川 )
今年の始め頃から、愛知県の製陶所とやりとりを重ね、器の量産に取り掛かりました。
それまでは、すべて自身の手で作り、お客様に届けてきたのですが、自身の生産数にも限りがあり、もっと多くの方に器を見ていただきたい思いから量産の器を制作依頼して、手作りの器と量産の器の二軸での活動に辿り着きました。タイミングやご縁が重なり、fog さんでお披露目をさせていただきたいと思いました。


( fog ) 
ご自身の作品とプロデュースされたの器の違いやそれぞれの良さはどんなところですか?

( 石川 )
手作りの器の良さはやはり、言葉にできない温もり感というか、手作りならではの " あの感じ " ですね。
また制作枚数も少ないため量産と比べると希少性もあると思います。
1 点ずつ個体差があることも魅力になると思います。
それに対して、量産の器の良さは、まず使いやすさがあります。
量産の方は手作りの八角皿よりも一回り大きく制作しました。
それにより、余白を充分楽しめるサイズ感となっています。
食事もデザートも盛り付けが楽しくなる器になったのではないかと思います。また、量産ならではの生産数も魅力的です。
販売価格も手作りの器に比べ、手に取りやすい金額となっていますので、ご家族に合わせて複数枚お買い物求めいただけるようご用意したいと思っています。

( fog )
量産の一番初めはなぜオクトゴナル プレートだったのでしょう?
オクトゴナル プレートは八角形ですが、普段の使いやすさはいかがですか?
また、このお皿で石川さんがこだわられたところなど、教えてください。

( 石川 )
制作する器の中で、発表当初から今まで八角皿が 1 番人気です。
毎回展示会では、八角皿から完売していく傾向となっています。
またお客様からも「 石川さんといえば八角皿 」と言われることも多く、量産の器に八角皿を選んだのは僕にとっては自然なことのように思います。
使いやすさについては、シンプルな器なので、朝昼晩、シーンを問わず手が伸びる器だと思います。
こだわった点としては量産の器でありながら、一点ものとしての存在感を残すことと、釉薬の質感でした。
このあたりは職人さんとも何度も打ち合わせをし、こちらの希望を叶えていただきました。
( fog )
石川さんの作る器 、 白やアイボリー 、ブラックとシンプルな色合いですが、色には何かこだわりが?

( 石川 )
こだわりというほどではないのですが、白の美しさを伝えたいのかもしれません。
李朝の白磁もフランスアンティークの器も、基本的には白い器ですが、その白は様々です。
白とはプレーンやスタンダードではなく、白という美しい色だと認識しているため、その白を引き立てるための黒やアイボリーなのだと思います。


( fog )
今回の量産の器に関しては薄い乳白色ですね。貫入いりと貫入なしの 2 種類。
この種類はどんなふうにして決められたのですか?

( 石川 )
参考にしたのはフランスアンティークの雰囲気です。
定番の白艶と、雰囲気が個々に異なる貫入の器。
これは、量産でありながら、自身で選ぶ楽しさや、しっかり器を見るということに繋がればという想いも含まれています。
皆さんがどちらをどんな風に選ばれるか、今からとても楽しみです。


貫入について・貫入とは釉薬の表面にできたひびのこと。
ガラス質の釉に入った貫入は、光を受けて私たちにさまざまな表情を見せてくれます。
使用する中で経年変化がありますが、貫入の風合いとしてお楽しみください。
(貫入が入っていることによって割れやすくなることはありません)。


左・ホワイト・柔らかなアイボリー
右・貫入・少し黄色味があるアイボリー

( fog )
ホワイトと貫入については、石川さんの方でなにか使い分けやイメージの違いみたいなことはありますか?

( 石川 )
貫入なしの白艶の器については、食堂で平積みされた" 働く器 " をイメージしていますので、暮らしの中で朝昼晩問わず、活躍してもらえたらと願っております。
貫入ありの器については、少し時間をゆったりと過ごせる時、自身と向き合うお茶の時間にも相性が良いと思います。
貫入の表情は見ていて飽きることがなく、また暮らしの中で変化していく貫入の表情も見所となります。


( fog)
今回のオクトゴナル プレート、どのように使うのがおすすめですか?
具体的に盛り付けるお料理のイメージなどがあれば、教えてください。

( 石川 )
朝食でしたら、トースト、卵、ベーコン、サラダなど、ワンプレートに。
もちろん、パスタやカレーも余白をもって楽しめます。
ティータイムには特別なお菓子をおともに。
ステーキやハンバーグなどの洋食はもちろん、和食や中華、お料理のジャンル問わずご使用いただける器かと思います。



( fog) 
この後もプロデュースの工場での生産の器の種類は増やされる予定ですか?

( 石川 )
先日、愛知県の製陶所に出向き、新作の打ち合わせを行いました。
八角皿のケーキ皿サイズやオーバル八角皿など、来年には複数の種類をまたご紹介できると思います。

(fog) 
来年も新しい展開を楽しみにしています。
今日はどうもありがとうございました。


石川 隆児プロフィール

1985 年 東京生まれ
2008 年 明星大学陶芸専攻科 修了
2013 年 愛知県立窯業高等技術専門校 修了
2015 年 ~ 都内にて制作開始

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